ミニATミッションオーバーホールの流れ
当社では,ATミニを末永く、そして気持ちよく乗っていただくために、九州にあるAT修理専門ショッ
プ岩崎自動車様に外注
修理をお願いしております。
まず自社にてシリンダーヘッドを取り外し、不良な部分が見つかればそれらをオーバーホール。
その後ピストンクリアランスなどを測定、規定値であれば組み付け後、エンジンミッションをコンプリートで岩崎様に送らせていただき、
オーバーホール後は走行テストまでしていただいた後、送り返していただくという流れとなっております。
●1999年 走行160,000kmのオーバーホール作業
今回のエンジンは16万キロと走行がかなり多めでオイルの消費(白煙)が見られたものの,ATは走行するには滑りも無く、悪くない状態。
まずシリンダーヘッドをオーバーホール。その後は岩崎様におまかせする事になります。
ウォータージャケットプラグ取替。ウォーターポンプ取替。
錆の原因は放出できなかった水分のようです。
オイルポンプは軸受けブッシュも含め規定値を大きく超えているため取替となります。
プライマリースラストの取替。
サーボスプリングの点検。
チェーンテンショナー取替。
エンジン、ミッション分解。
ギヤキャリアは磨耗が激しく取替。
手前のRバンドはすでにスリットがなくなっています。
メインシャフトブッシュは取替。
デフ下のオイルストレーナーには摩擦材、ブロンズがたっぷりと溜まっている。
クラッチは両方限界を迎えている。
3速ドラムの軸受けも取替。
ギヤキャリアを分解したところ、ベベルギヤが片方剥離している。もう片方が剥離した時点で前後ともに駆動が伝わらなくなります。
外部からはわからないので、分解点検する必要があります。
他の軸受けも規定値を大きく超えていました。
油圧を正常に保つため、クランクシャフトのメタルも取り替えます。
4番の子メタルには異物を噛んだ形跡があります。
クランクをラッピングしてメタルを組み付ける作業となります。
洗浄、取替、組み付け作業の完了したギヤBOXとブロックを組みつけてゆきます。
ポンプガスケットは、油圧が非常に高いためメタルガスケットを使用します。
アイドラーベアリングは左右共取替となります。
コンバーターを取り付け、キックダウンスイッチを交換。
●完成検査及び走行テスト
オーバーホールの完了したエンジン&ギヤBOXをテストカーに乗せ走行テストを行います。
オイルプレッシャーも要求通りの数値を得ているようです。
バルブクリアランスを再度調整し、MAPを確認。走行テストを行い不調の無事を確認し、その後エンジンを下ろして送られてきます。
●完全にオーバーホールされたオートマミッションの取り付け
いよいよオーバーホールされたエンジンミッションを乗せる作業ですが、この際に水回りのホース類、マウント類の交換。ラジエターをコア増しするなどの作業を同時進行し完成となります。