2007/10/28 33th DAD'S CIRCUIT MEETING SCENE IN THE 60's

続いて行われたT(サルーンのノーマル)&K(360c.c.軽自動車の改造クラス)混走の決勝。

T-KクラスはDAD'sの中でも超激戦区である。特に昨年までブッちぎりの速さを見せていた男澤選手のB110サニーがテスト走行中のクラッシュで失われ、さらに激戦の色を濃くしている。
各コーナーがタイトで、ストレートの短い中山サーキットでは小型軽量の車輌が排気量の大きい車輌以上の速さを出すことも多々ある。

フロントロウには共に14秒台でP.Pの横原選手に続き福田選手のミニが並ぶ。
セカンドグリッドにTL(サルーンの1,600c.c以上)を一台挟み高橋選手のエスコート、サードグリッドに吉村選手のミニが並び、久保選手のミニは4列目、小山選手のMkKは後方6列目のスタートとなった。

注目の決勝スタート。
2番手外側グリッドからスタートダッシュを決めた #87 福田選手がホールショットを奪った。
P.Pの横原選手はスタートで出遅れ2番手に後退!大外から#16 高橋選手がクラス3番手、インから #99 吉村選手が4番手で、#6 久保選手は #47 藤井選手のミニに続き6番手でそれぞれ順当にスタート、しかし、#55 小山選手はスタート大失敗で大きく出遅れT-Jの車輌に飲み込まれ見えなくなってしまった!

序盤、福田選手はT-Lを従えてトップを行く快走をみせる。
やや遅れて、横原選手のミニが追走するもその差はジリジリと開いていく!その後方には、#16 高橋選手のエスコートに#99 吉村選手、#47 藤井選手、#6 久保選手のミニがテール・トゥ・ノーズで続く3位争いの集団が形成された。
#55 小山選手は、少しずつ順位を上げ下位集団から抜けつつあったが、その差は大きく開いてしまった。

中盤に入り、#99吉村選手、#47 藤井選手、#6 久保選手の順位が入れ替りながら集団の先頭を走る#16 高橋選手に仕掛ける激しい3位争いを展開していた。

そのとき!最終コーナーで2番手走行中の#44 横原選手のミニがアウト側に単独でスピン!さらに、あろう事か後続が迫る中、コース中央にバックしたのだった。

しかも、タイミング悪く高橋選手のエスコートのインを吉村選手のミニが刺そうとブレーキングを遅らせて突っ込んでいた!

高橋選手は、どうにか正面衝突を避けるため素早いミラーチェック後、左イン側に吉村選手が迫っている事を承知でステアリングをインに切った!このアオリを喰って行先を失った吉村選手は接触を避けるためイン側縁石を飛び越えて完全にダートに落ちてしまう!後続の2台もあわてて、危険回避する羽目になってしまった。

幸いに全車接触することも無く、無事にコースに復帰することが出来たが、もし先頭の高橋選手のエスコートと横原選手のミニが衝突していたら多重クラッシュ間違いナシの大変危険な場面だった。とっさにイン側にマシンを振ったのは最悪吉村選手と接触しても、後続を含め大クラッシュを防ぐための判断だったのだ!
しかし、このレースはなんともリズムが悪かった。

8週目の第1コーナーで、2位に上がった高橋選手のインに猛然と突っ込む吉村選手!

サイド・バイ・サイドからインに#99 吉村ミニ、アウトに#16 高橋エスコートで1コーナー出口の加速競争になった時だった。

お互いがアクセルを踏み込んだ瞬間に吉村選手のミニの挙動が突如乱れた。
アンダーが出てしまったのである!

吉村選手の左フロントと高橋選手の右リヤーがお互いのタイヤ付近で接触!バトルの結果ではあるが、あってはならない同門同士の接触事故であった。

クラッシュこそ無かったが、激しくアライメントの狂ってしまった吉村選手はこのままリタイアとなった。

その後、高橋選手は集中を切らさず後続を振り切り見事に2位でチェッカーを受けたが、泣きながら?ピットに帰ってきた。

久保選手はジリジリと放され順位を上げることが出来ずに5位でフィニッシュ、小山選手はスタートの失敗を挽回できずに最下位終わった。

ピットに戻った後、吉村選手がみんなにイジメられながら慰められていたのが印象的なレースだった。
text & phot : Y-Moriwaki  Copyright(c) : H.K First Engineering Co.,Ltd. All Right Reserved. 2007